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〇疲労骨折の発見、なぜ遅れるのか?
「痛いけど思ったよりも動けてる!」、「このまま、放っておいても大丈夫かもしれない」、そう思って病院にも行かず、練習を継続していたらある日、激痛に襲われてしまい、診察を受けたら疲労骨折
だった。
疲労骨折は痛くても動けるため、捻挫とも間違われることもある。自分で判断して誰にも相談せず、
悪化した状態で時だけが過ぎてしまう。早く疲労骨折であることがわかれば治りも早かったかもしれない。疲労骨折であることが遅く判明したがために「難治骨折」や「偽関節」といった症状に陥ってしまう。
痛くても我慢し続けてしまったがために起こる「疲労骨折の後遺症」をこの記事をみて、知って頂ければ良いと思っています。
〇疲労骨折の後遺症にはどのようなものがあるのか?
疲労骨折の後遺症にはどのようなものがあるのか?それをまずは見ていきましょう。
まず、腰ですが腰椎の疲労骨折の代表格として、「腰椎分離症」というものがあります。後方部に「亀裂」が入り、この亀裂をそのまま放置してしまうと腰椎分離症に発展していってしまうのです。
足関節においては中足骨が疲労骨折になりやすいです。疲労骨折は痛くても動けたり、競技をすることが可能であるため、発見が遅れると骨折が治りにくくなります。
その一つに「難治骨折」というものがあります。これは治りにくい骨折や変形のことでケガをしたときに骨が見えてしまったり、バラバラになったりする、または骨を含めて体が強く衝撃を受けたりすると骨折は十分に癒合しない、または変形して癒合する場合があります。そのため、何回も手術してもなかなか骨が癒合しない骨折を「難治骨折」といいます。
「偽関節」とは、折れた骨がくっつかず、グラグラ動いている状態のことをいいます。偽関節になる原因として、骨折部を含めて骨に細菌感染が起きた状態のことが挙げられます。感染があると骨もなかなかくっつかず感染性偽関節になりやすいです。
グラグラ動く、感染性になりやすい、これらの大元になるのはやはり、発見が遅れて見つかることが多いです。
ここに上げたものは後遺症のほんの一部ではありますが、疲労骨折が早い段階でわかっていれば生活に支障をきたすこともなかったかもしれない、そのように考えられたものが多いです。
〇疲労骨折とは? 後遺症になるとどのような感じになる?
疲労骨折は同じ部位に小さな力が少しずつ加わることで生じる骨折。慢性的なスポーツ障害の一つでランニングやジャンプなど、同じ動作を繰り返す種目をやる人に起こりやすい疾患です。
疲労骨折で厄介な点があるとすれば、痛みがあっても運動を続けられることです。最初のうちは骨にわずかな亀裂が入った程度であってもこの段階で「やれる」と思って無理してプレーを続けているといずれは疲労骨折へと症状は悪化していきます。
疲労骨折の発見が遅いがために、先ほど出てきた「難治骨折」や「偽関節」、「腰椎分離症」になることもあります。その他にも、痛みや違和感を無意識にかばうがために体のバランスを崩してしまったり、骨盤を中心に「歪み」が出てきたりします。
「歪み」が出てきてしまうと、関節や骨だけではなく、筋肉の張り方も変わってきてしまうため、体のあらゆる動作をするときに障害が起きるようになっていきます。一つの部位による疲労骨折の後遺症により、体の使い方がアンバランスになり、他の部分が痛くなってしまう、そうなることで生活しづらい体になっていくのです。
〇疲労骨折が起こる原因となぜ、後遺症へと発展してしまうのか?
スポーツ選手では短期的に集中的なトレーニングを行ったときに生じることが多いです。目標とする大会に向けてトレーニング内容がハードになったり、十分な休養がとれないまま練習を積み上げてしまうことで気が付けば疲労骨折になっていたというパターンが多いです。
選手側の要因として、筋力不足、左右のアンバランスな筋力、未熟な技術のままトレーニングを行ってしまう、体の柔軟性不足などがあります。
また、環境側の要因として、オーバートレーニングや選手の体力や技術に合わない練習、不適切なシューズ、練習場が硬すぎたり、柔らかすぎることも考えられます。
中高年でもスポーツ愛好家や重労働を繰り返している人に起こることもあります。
特に学生アスリートの方々には直近の大会での目標を達成することが大事であることはわかります。指導者の方の協力も必要ですが、本人にも物事を長期的にとらえ、今の自分の体がどのような状態なのかを把握して、どこに自分のピークを持ってくるか、それを考えていくことが疲労骨折などから体を守ることにつながっていくと思います。
〇疲労骨折、またはその後遺症の一般的な治療方法
整形外科や整骨院では電気治療や保存料法が行われることが多いです。保存療法ではインソールを使って、患部に負担をかけないようにさせたり、それと並行して痛いところの周辺の筋肉を緩めるために超音波治療を行うこともあります。
あまりに悪化しているときは手術療法を行うことがあります。固定用のネジやプレートで骨折部を整復・固定するための行います。
また、リハビリ的な意味合いとして、骨が従来あった場所につかずに他のところへついてしまったがために手や足の動かし方が変わってしまう、それによって生活に支障が出ることから、正しい関節の動作の指導を行ったりします。
〇骨盤王国での治療ではどのようなことを行うのか?
痛いところだけに注目せずに体の重心がずれていないかをまずはみていきます。実はこのバランスを整えるだけでも痛いと感じるところが痛みの軽減につながったりします。
また、過去の既往歴を聞き出して、そのときに受けた治療方法やケガをしたときの感覚、どのように過ごしていたのか、そこの話を徹底的に聞いていきます。
痛みの原因や関節が思うように動かない原因の多くはその箇所だけにとどまらず、周辺の筋肉はもちろん、内臓や脳の疲労が原因で痛みや動きずらい体になることがあります。様々な視点から原因を突き止めて当院の数多くある検査法で治療すべき部分を絞って症状改善に努めていきます。
〇最後に
ここまで疲労骨折の後遺症について伝えてまいりました。後遺症にまでならないためには痛みや違和感を感じたら我慢して運動を続けないこと、そして自分の判断で治ると思わないことが大切になってき
ます。
まずはどこかに相談してみること、その一人目が骨盤王国であったならば尚、うれしいです。
どこに行っても治らない、変化がなかったという方、当院では体のあらゆる方向から原因を探り、症状改善に努めていきますのでぜひ一度足を運んでみてください。